Interview number.01 - ゆちゃを (古着屋オーナー)


tooインタビューの一発目。そう考えたとき真っ先に浮かんだのがゆちゃをさんであった。

boutique888」「縁日ぶちっく雀蜂」「kimochi」と神戸・アメ村でそれぞれコンセプトが全く異なる古着屋を経営している趣味多き謎多き古着屋オーナー。

1度喋れば、この人をもっと知りたいと思うこと間違いなしの茶目っ気満載な人物に第1回目のインタビューを決行。tooインタビューはノーカットがポリシーなのだが、余すことなく ゆちゃをさんをお伝えしようとした結果、約1万字となる内容となってしまった。

おもしろい大人が沢山居る大阪だが こんなにも若い心を持ち、若者と対等に立っていて、常に新しくおもしろいことを探求している人はなかなか居ないだろうと私は思う。

今回は大阪アメリカ村にて、ゆちゃをさんの人となりを探ると共に自身のお店やファッションに対しての思い・服を好きになったきっかけや今ハマっている音楽まで、様々なことを語ってもらった。

editer:ハヤシアイ





まあいうてる間に23歳になって。今年33歳やからちょうど10年前の今頃もう自分で独立しようって思ってお店を出しました。


-ではまず、服を好きになった年齢は?

服を好きになった年齢は、小6ぐらいの時に隣の家の子があの犬のトレーナーを着て来て(ここで喋り方が変わってどもりだす)すごい可愛いなって思ってそれがっそれどこで買ったのって聞いたらジャッジャスジャスコッて言ったんすよそれ探しに行ってもらってお母さんに。それがもうすっごい……買ってもら…被んのがどうっしても嫌だなと思って…


-あ~っと~(笑)えっと…水野しずさんのモノマネ…(笑)

ああ~そうですそうです


 -(笑)リアルなところは…

ちゃんとほんとのこと言ったよ(笑)
 

-好きになった理由もそのような感じですか?

そうやね、インスピレーション。あとは、古着好きになったのは中3ぐらいの時に好きな友達が、自分の学校じゃないジャージを上下着てるのが良いなと思ったことからかな。 


-当時憧れてた服装や自分のインスピレーション、ミューズになった人はいますか?

えっとね、僕はもうその初期のFRUiTSのバチバチの世代なんすよ。


-(FRUiTSが)出来たてくらい?

そうそう。97,98年で中学生とかやったしもうその時からアメ村出て来てて。で、あの「卓矢エンジェル」とかなんかその辺、「栄養失調の勃起」とか全部こう大阪から発信していったインディーズブランドみたいなんめちゃくちゃ好きで、船場にあるアトリエ行かしてもらったりとか、なんかもうずっとずっと22歳くらいまでアメ村に居て……何聞かれてたんやっけ? 


-なにか憧れてた人であるとか… 

ああ、憧れてた人はもうその、そこに居たし、周りのみんなに影響されてたし、その中で、自分……"服"て二の次やったし僕にとってどうでも良いことで。ずっと音楽やってたから。なんやろな、そんな中で大事にしていきたいもののうちの1つとして音楽が…音楽じゃないわ(笑)、お洋服 があって、そう。だからこの人みたいになりたいみたいなんはあんまり無かったかな。 


 -古着屋をはじめたきっかけは?

 古着屋さんをはじめたきっかけは、音楽で一時期ちょっとご飯を食べてた時期があって。で、抑圧されるんですよね。あの…例えば "ステージの上ではこうしなきゃいけない" とか なんかまぁマネージャーがおったりとか事務所があったりとかして、 "お前のここがあかん" とか "お洋服はこれ着ろ" とかなんかそういう衣装があったりとかがめちゃくちゃダサくってサブいし、言われてることとかもめちゃくちゃ嫌やったりで やりたいことやってるはずやのになんでこんな嫌なんやろう って思いはじめて。でまぁ若かったしで辞めちゃったんよ。じゃあある程度割り切れて、で、売れるもの も 売れる気持ち もう好きすぎてたら商売にならない部分もやっぱあるから、そこの中でパッて思い浮かんだんがお洋服屋さんで。元々ずっとアメ村でお手伝いさせてもらってたりとか、そん時の古着屋さんで働いてて、次もう店長ぐらいまでいってたから、あぁもうちゃんと仕事しようって思って、そこで店長にすぐなって…でまあいうてる間に23歳になって。今年33歳やからちょうど10年前の今頃もう自分で独立しようって思ってお店を出しました。 


-出した1号店と言うのは? 

888(ミツバチ)っていう神戸のお店。全部こう違うねんけど、雀蜂はもうほんま遊びでやり始めたようなもんで、雀蜂の印象がめちゃくちゃ強いと思うけど、僕実はシャツ着てネクタイしてとかの恰好の方もめっちゃするしドレスとかちゃんとしたこう…スタンダードなものがめちゃくちゃ好きでそういうお店が888で。大阪のお客さんとかは888サイドの僕のことをあまり知らないからクセ強いおじさんって感じやけど(笑)クセは強いけど。そんな感じです。 


-1号店が888で、2号店が雀蜂。

そうやね~~


-最新が kimochi ですか?

最新はね、実はこの8月に大人の為の雑貨店を開くねんけど、それは888の上(の階)にできるねんけど、なんかそれぞれコンセプトが全然違うくって。
同じことばっかりしてもしょうがないし、それぞれのお店に任してる子がおるし任すに値する同じ気持ちをシェアできる人達に任してるから。

雀蜂・kimochiに関しては最初kimochiの感じも雀蜂に入ってたけどそこでkimochi要素だけを集めて要素の濃い店を作ったんやけど、それぞれ例えば雀蜂やったら、ぴ(雀蜂店長:ぴぴやん)と2人で作り上げていく作品やしお店っていうよりかは僕はもうなんかちょっと全然とらえ方が違うくって。商売する為だけの店やったらもっともっと売れる店はなんぼでもしようと思えばというか、それって誰でもできることやからおもんないし、じゃあ一緒にやってく人たちが居て一緒に作っていく作品であって、良いバランスでお店として成り立っていくのが1番形として綺麗やから。綺麗やしやりたいことやったし、やっています。 


(左 ぴぴやん / 右 ゆちゃを)



流行ったら終わっちゃうし…静かに暮らしたかった(笑)


-経営しているお店のこだわりが今仰ってもらったこと以外にこだわりがあれば…

そうやな~なんか、売れるか売れへんかで考えるんじゃなくて、好きか好きじゃないかで考えてて。絶対100%売れるものであっても、別に興味なかったら熱が籠らへんし愛が籠らへんから全然お勧めできないし、お店立ってる子(スタッフ)たちも。どうせこれ売れるから置いてんねやろなみたいな感じの商品って絶対売れる商品であっても売れないから。やったらその店立ってる子が好きか好きじゃないかの方が絶対大事にしているところです。 


(ここで三角公園に落ちてたペットボトルのジュースを飲もうとしたので我々で阻止。笑)


-お店のお洋服をどんな人たちに着てもらいたいですか?

見つけに来てくれた人 がいいなぁ。なんか今変に有名になっちゃって、僕はすごい嫌で。
誰にも教えたくないお店でありたかったし、でもまあみんなのこと食べさせていかなあかんからちゃんとそれは然るべきこととして受け入れてはいるんやけど、観光っぽい感じで来る子たちとか流行られるのがめちゃくちゃ嫌いで。流行ったら終わっちゃうし…静かに暮らしたかった(笑)


-(笑)ひっそりと。

ひっそりと(笑)まあまあでも、良いことやなありがたいことやなとは思うんですけどね。


-お店の古着の買い付けの様子は?

買い付けは主に最近は年の半分くらい僕は海外に居て。アメリカ行ったりヨーロッパ行ったりアジア回ったりとかしてて。もちろん1人でも行くし、1番信頼しているというか片腕・パートナーになる人っていうのが神戸のお店を任してる子なんやけど、もうその子も元々僕が店長してた独立する前の時から部下やった子やからもう13,4年ぐらいのパートナーで、その子が高校生の時から知ってるねんけど。僕とその子がパッて目に入ったものは全部商品になるし、でもやっぱり…こう、どんどんどんどん感覚とかも錆びついてくるし、お客さんの事とかも全然見れなくなってる状態で。大阪チームのぴぴちゃん(雀蜂店長)とさちころ(kimochi店長)は社員で店長を2人に任せてるねんけど、その子たちの新しい感覚っていうのを一緒に買い付けに行くことによって僕の中にも落とし込めるし、あの子たちにとっても自分が選んだものとか、なんか感覚を研ぎ澄ますことになるから。そういう買い付けの仕方をしています。 



興味あるもの・コンテンツがめちゃくちゃいっぱいあるからこそ、せっかく服好きになった子がおるんやったら周りの目気にしないでほしい


-今のアメ村の現状やアメ村の古着屋の現状について思うことがあれば…

興味がないです。


-はい(笑)。同じようなことなんですけど、今のファッションについてはどうですか?

今のファッションについては…ずーっとずっと昔からアメ村が元気ないなとかそういうこととかは10年前とかも同じこと言ってた。人が少ななってるとか。で、一時期多なったとかそういう話なるしどこがどうやとか結構聞いたり耳に入ったりはするけど、全然ほんまにどうでもいいっていうか。どうでもいいけど、面白い子はたしかにめっちゃ少なくなってて。お洒落やなって思う子が全然居ない。うん…。古着着てるはずやのに、「お洒落好きなんでしょ」「個性的」「人と被ったりするの嫌なんでしょ」の残されてた場所やったのに、全部横並びで、“古着“っていうジャンルになっちゃってしまっている。”古着屋さん“っていうお店になっちゃってて、まとめて”古着屋さんチーム“みたいになってて。僕がまだ見つけれてないだけかもしれんけど、面白い子がおらん。とか、お店で一緒に働きたいなってこっちから声掛けることがこの1年間無い。

からなんか面白い子もっと発生したらいいのにね。それを育てていくのが我々の仕事やとしたら全然仕事できてないし、やとしたらカルチャーとかも作らんくてももっともっと発信していってこんな面白いことやってるよとか、それにあてらてた子たちが真似じゃなく自分の感覚で面白いお洋服とかを色んなお店からピックアップして面白い着方とか、なんかダサくてもいいから自分だけのこと、自分が見つけたもの、自力が欲しいよな。 

ていうか多分お洒落とか以外に興味あるもの・コンテンツがめちゃくちゃいっぱいあるからこそ、せっかく服好きになった子がおるんやったら周りの目気にしないでほしいし、そんな子何人も何人もずっとずっとおるやんか。でこう周りの目を気にする子が多くなったんかな、元々の絶対数・分母が絶対減ってるから…ハネられたり疎外される気持ちもあるし分かるは分かるんやけどねぇ。ずっと見てるこっちの立場からしたら、やっぱり少なくなってるよなとは思うな。

というかもう服屋自体が、アイドルに会いに行く店になってるから、古着屋なんか特に。しょーもなって思うけどね。なんかそういう場所になってるのは多分違うと思うんよね。やしそういう店しか評価されないのも、悲しいよなぁ。アイドルに会いに行く店しか古着屋じゃないからね。今は。だから僕たちは違う方法でいっぱい考えてるねんけど。でもそんなこと言っとったらなぁなんか…何もできないというかちゃんとそういうのにそぐっていかんとあかんことも分かるんやけどね。 


-時代の変化もありますもんね。

そうそうそうそう。うん。それがもしかしたら僕がそういうカルチャーを無視してるだけなんかもしれないし。でも僕が思ってることと違うくなってきたから嫌やなって感じ。




好きなものいっぱいあって良いと思う。ハマってるものは沢山あります。ハマってるものだらけで、それが高じてお店やってるから。


-ゆちゃをさん個人のことになるんですけど、普段どんな生活を送ってますか?

普段は、なんか…普段の生活~(笑)めちゃくちゃお酒飲んでるだけやけどなぁ(笑)
でも最近はお昼間からお店でお酒飲まんくなったのが偉いなって自分で褒めているところですね。


-週どれくらいお店に来られてるんですか?

働いてるのはもう休みは全然というかまじでゼロで。やし、やっぱ自分の店やからどこ行っても。結局なんやろね、なにしてても仕事やし、遊んでても仕事やし、う~ん。そうやね、で僕にしかできない仕事とかそういうのもめちゃくちゃあるからそういうのは夜中にこっそりやったりとか。せやなここにおっても、ぴ がおって ころ がおったら僕はもう任した身やから、引退した身なので極力積極的にお客さんとは喋らずに自分の仕事やったりとか、もうみんなのサポートしたりとか、まそれぞれこう思い悩むことやなんやかんやあったらその話聞いてあげたりとか。女の子ばっかりの店やから、どの店行っても。そういうケアを1番に考えて動いてるかな。でどっかで欠員が出たら僕が代わりにお店に立ったりとか。


-普段の生活の中で今個人的にハマってるものとかありますか?

あんね、そう、あの~30歳を越えてほうれい線とか出てきて、ヤバイって思ってエステに行き始めました。(笑)  


-お~(笑)普通のエステ? 

フェイシャルエステ、メンズエステみたいな。めっちゃくちゃ気持ち良い。し、もう毛穴とかもめっちゃ凄い、ツルンッてなる。 


-(爆笑)

 いやもうおじさんになりたくないなって思うし、特に僕人より童顔やから、なんかこのギャップがすごいんよね、おっさんなったら。でやっぱりもう周りの友達とか同い年とかちょっと上とかはハゲてきたりとか、もう普通のおじさんやねん。から、嫌やな…って思って。服屋さんにあんま友達おらへんくてさ、なんかもう全然普通の人達ばっかりやから特にそんなんがあって…なんかちょっとそこはエステに通ってケアしたりとか。そう。まあ周りも全員女の子やから、まそれは昔からやねんけど、なんかどこどこのクリスマスコフレの話したりとか年末は(笑)もうそんな生活が10年以上続いてます。


-美意識の高い。

やけどそうエステ生き始めたのは最近やから最近はそんな感じ。あとまあ普通にいろんなものに対してのオタクやったりマニアやったりするから僕は。例えばkimochiに置いてる昭和の観光地のお土産キーホルダーやったりとかを集めるたりするのも好きやし。そうやね、雀蜂で言ったら僕のもう好きなもんしか集まってないから、あんなもん売れへんもんとかもめっちゃあるねんけどただ僕が好きなだけやから。それを若い女の子達がこう喜んで買ってくれてるのもなんか面白いなとは思うけど。だって1995年のスーパー戦隊の塗り絵とかなんでこんなん欲しいんやろって、僕が欲しくて買ったのに(笑)

そやね、いろんな話とかできる人になりたいし、いろんな人…なんかそういう、ね。それぞれ得意分野はあるけど、音楽であったり芸術であったりファッションもそうやけど全部がこう繋がってるから。服だけ好きな奴とか全然嫌いやし、全然喋っててもおもんないしどうでもいいんよね。生活が全部面白くなかったらなんか…いいんよ別にその人はその人で楽しいこともいっぱいあるんやろうけど、なんか…なんか健康じゃないというかバランス良くないから、いろんなもん好きで全然良いと思うし散らかってても良いし。

そんなんで言ったらだってこのお店(kimochi)とこのお店(雀蜂)がおんなじ人がやってるとか意味わからへんし、もう1つの神戸のお店とかも、嘘やろ?ってなると思うねんよ(笑)だから好きなものいっぱいあって良いと思う。ハマってるものは沢山あります。ハマってるものだらけで、それが高じてお店やってるから。


-これから先のお店のことであったりとか、自分自身のことであったりとか、夢というかしたいこととか何か思ってることがあれば…

そうやね~健康に長生きしたいですね僕は。僕はやりたいこと全部やらしてもらったし、ずっとやってるから。でやりたいことがパッてこれやりたいって思った瞬間にやっちゃうから、じゃあそれをどう繋げていくか が大事なことやなと思って。やりっぱなしは良くないし。こういうお店やりたいなみたいな思ったときに、この子とやりたいとかじゃあやったあと僕がおらんくなるねんよ、どこのお店にも。だからそこらへんの、おらんくなってどの辺のポイントでおらんくなるかとかもそうだけど、でもやっぱ自分のお店やから僕の熱も入ってないといけないしそれが悪いことじゃなくって、しっかりみんなに平等に愛がいき渡るようにしていきたいね。大事なものが多すぎて困るけど。そうやね。

もっともっと時間が欲しいし、もっともっとそれぞれのお店の子たちとそれぞれのお店の話したいし。お店の子たちが1番大事やから。例えばお店が、やばい売れてない閉めないかん!ってなってもそれでもその子たちのことは面倒見れるようにまたなんか違う形でできるようにとか、そう思ったら自分がこの先お店独立して10年経って次はバトンタッチした後、この子たちの今からの10年をどうサポートできるか、サポートしていきたいな、どういうことしたら喜んでくれるやろうとかそういうことを考える。ずっと考えてはいるねんけど、特にそういうのがちょっと強くなってきてるかな、これからのことって言ったら。みんな大人になるし。

30歳に(スタッフが)なったときに、僕は30歳になった時に“これこれをしてこういう経験を積んで“っていうのが言えたけど、同じように言わしてあげれるか。いろんなこと経験さしてあげたいし。優良企業でありたい。 


-ゆちゃをさん個人自身はなにかあります?ほうれい線を無くしたい以外に...

そうやね~個人的に~?なんやろうもうだから生活が仕事やし仕事が生活やから、ほんまに僕はここで生きてるねんよね。だからパワーなんよ、これが。海外行くのも全部そうやし、もちろん休みもないし逆に休み与えられたら何していいか分からへんねんよ。もう元々の性分なんやけど人にこう尽くすこととかめちゃくちゃ好きな感じではあるから、自分の事はちょっとは休ませてあげたいかな。1日寝てるだけの日が欲しいとかそういう。それくらい。何が欲しい訳でもないし…ちょっと固めのマットレス欲しいなって思ってるくらいで…フフ(笑)いや寝てたら腰がなすごい痛なるんよ柔らかいから。


-分かります分かります(笑)沈むから痛なりますよね。

せやねん!もう、こうなるやんか(ジェスチャー)もう嫌で、腰いた~ってなるわ起きた時に。 



毎日悲しいこともある日もあるし楽しいことがある日もあるやん、そん時の衣装が可愛かったら良いなって感じで。僕らがやってる仕事は、なんでもない日の衣装を売ってる仕事やから。


さらに掘り下げたい質問

-元々働いてた古着屋はどんな感じの古着屋やったんですか?

もう今は無くなっちゃってるねんけど、元町の高架下にある「あかね屋チタン堂」ってお店で。70年代の日本の古着です。もっと言ったら昭和40年代。ちょっとズレるやんそこって。昭和40年代って60年の真ん中から70年の真ん中やねんけど、言ったらもうほんまにベルボトム履いて僕は髪の毛も長くって革の紐巻いてワンレンにして、めちゃくちゃほんで細身のシャツに開襟のやつ着てとか、日本の昭和レトロをずーっとやってて。そこは結構ルーツなんやけど、その前は服に興味はないというのはあれやけど年代とか音楽のことがめちゃくちゃ好きやったから50年代のいろんな…なんやろな、ボウリングシャツ着て太いズボンでとかもちゃんと全部通ったし、1番最初はモッズをずっとやってて、モッズが凄い好きでモッズスーツをフルオーダーで作って成人式行ったりとか。だからまあ基本的に日本がめっちゃ好きなんやけど、最近良くする恰好はその僕が中学とか高校とか10代の時のアメ村が僕の中で今帰ってきてて、90’sの日本のパンクスの恰好がめっちゃ可愛いなってまた再熱しててなんかそんな感じになってるし。

可愛いのがな~、ぴ も、ころ もな、僕にあてられて僕に寄せてきたりしてるのがめちゃくちゃ可愛くって。逆に僕もあてられて、もっともっと可愛い恰好しようとか思うし。でもお洒落が前に来るというよりかはほんまに…これでただの材料なんよね。毎日悲しいこともある日もあるし楽しいことがある日もあるやん、そん時の衣装が可愛かったら良いなって感じで。僕らがやってる仕事は、なんでもない日の衣装を売ってる仕事やから。その日がもしかしたら告白される日かもしれないし、デートの日かもしれない。けど予期せぬことの、「あ、この服着てたな」とか急になったりするやん。特別な服になったりするやん。それってめっちゃ嬉しいことやし、そういうのはみんなに伝わったらいいなと思って…います。 


-年代から入って、ファッションも好きに?

そうそうそうそう、音楽から入って。例えばスカがあったりとかそういう昭和歌謡とかめっちゃ好きで、レコード集めてDJとかもしてるんやけど、その時の恰好とか。その時代背景とかもあるし。それこそ日本だけじゃなくていろんな国行ってたら、この時代にこの国はこうやったとかそういうのも全部見えてきて。ヤンキーの服とかも全部その時はただの私服やん、ヤンキーの。だって今kimochiに来る子たちがmikihouseのTシャツ買ったりするけどあれだって80’sのヤンキーの服やから。そう、そういうのもあったりとかして面白い。ヤンキーの服って結構さ、前に来るやんか、ね。リーゼントとかライダースとかもヤンキーやし、あと70’sの恰好とかももう全部ヤンキー、イケイケの男の子が着る。だから今EXILEとかお兄系の人達とかそういうのが着てるものが20年後、ピッタピタのVネックのちょっとスタッズ付いたラメのプリントのリブのやつが「うわこれ出てきた!」みたいななるんちゃうかな。だって実際ほんまに70’sでその時代・着てた時代にHipHopのなんかブッカブカのゲームシャツみたいなんてヤンキーが着てたしダッセって思っとったのに、今、着てる子おるし。お洒落として。歳とって面白いのはそこやなって思ってる。勉強したことじゃなくて見たことがそれが回転しだしたから面白くなってきた。例えば90’sを勉強するために古い映画を見よう、スワロウテイル見よう、とか浅野忠信がどうとかあるやんか。そういうのがもう全部体験したことやから。で、そこで勉強したろとか思ったりするわけじゃなくて普通に生活してたことがさ。やから面白いよ。多分、この面白さは10年経ったら分かると思うから。だからずっと、おって。


-います。 (too2人共)

うん。10年後なにしてるか分からへんけどでも服に携わってたらそれはめっちゃ面白いと思う。



みんなもっといろんなことに興味持ったら良いのにね。おもしろいことで溢れてるから。


-音楽とかは何聴きますか?音楽もジャンル結構バラバラですか?

なんか…さ…(笑)なんやろななんでも聴けるんやけど…なんでも聴くって言ってる奴よりなんでも聴くねんけど。ん~~とねえ。最近よく聴いてるのは、80年代の日本のアンダーグラウンドのパンクとかを聴いてて。何周めかやねんけど、何回も何回もブームが僕の中で来て、掘ったりもするし、今はYouTubeとかがあって関連で出てきたりとかするから知らんテイクのやつがあるぞとかなるし。あっ!今なあとね、その共産党時代の中国のパンクスで「龍(ドラゴンズ)」っていうやつがおって、84年とかやねんけどもうすっごい面白くって、それ聴いています。めっちゃ可愛いねんドラの音とか入ってきてめちゃくちゃ全員演奏も下手で可愛い。


-音楽をするようになった理由はなんですか?

音楽をするようになった理由は、中学校の時に好きな女の子が音楽好きやったから(笑)
あとモテたかった。


-あ~(笑)最初は、コピバンとか?

やってた!


-なにのコピバンですか?

CASCADE。CASCADE絶対好きやで。CASCADE好きな人たちは全員たくやエンジェルの服やってんよ。ヒルマちゃん(tooスタッフ)カスケード絶対好きやわ。今ななんか復活してダサなってるねんけど、そのいっちゃん初期の初期がめっちゃ。




-なにかあります?言っておきたいことみたいな…(笑)

ないないない(笑)

なんか、なんやろな、みんなもっといろんなことに興味持ったら良いのにね。おもしろいことで溢れてるから。おもしろいことしてる子達もめちゃくちゃ好きで、君らがめっちゃ好き。なんか頑張れってめっちゃ思う。


-ふふふ(笑)頑張ります。嬉しい。 

こんなんすんのもめっちゃ久々やもん、オファーみたいなんが来て。こう僕が久々に乗り気になったぞって感じ。偉そうな言い方やけど。おもしろそうって思ってる。だから頑張ってください。


-ありがとうございます!

 緊張するな(笑) 




interview : ハヤシアイ、ヒルマアイリ

camera : ヒルマアイリ


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